1stアルバム『THE BLUE HEARTS』の発表に続きセカンドアルバム『YOUNG AND PRETTY』を発売した彼らは一気にスターダムの階段を駆け上がっていく。
当時、過去のパンクロックの特長であった攻撃的な歌詞やライブでの派手な行動だけのバンドに代わり、楽曲にも力を入れた日本人らしいジャパニーズロックパンクバンドが数多く出現したことも、ブルーハーツの魅力をより引き立てとも言える。
そんなこともあってか、彼らの音楽は当初パンクというカテゴリーに捉えられていたが、しだいにポップ的な音として一般音楽ファンにも浸透していく。
――その理由を僕はこう思う。
●とにかく歌詞やタイトルがシンプルで誰にでも理解できる。
●普通の人だったらば恥ずかしくて口に出せないような“青臭い”歌詞をヒロトが堂々と歌う。
●ヒロトが歌うとまるで言霊のように詞がストレートに心に響く。
バンド結成から3年目となる1988年に発表した『TRAIN-TRAIN』は、ワルが大勢集まっている学校を舞台としたドラマ『はいすくーる落書』の主題歌になった。
そして、同名のアルバムの売り上げはなんと50万枚を超えたのである。
ブルーハーツは国内でのツアーに続き、海外へもツアーを敢行。僕は当時中学生から高校生へと成長していたが、当時ブルーハーツの存在、そして楽曲を知らない人はほとんどいないまでに超メジャーバンドになっていたと記憶している。
そんな僕は当時レンタルCD屋で彼らのアルバムを借り、テープの中でも一番高級なメタルテープに彼らの音をダビング。毎日、毎晩、学校に行く電車の中や自宅の自分の部屋で彼らの音を年がら年中聞いていたのである。
僕はどちらかというとやんちゃな方だったが(苦笑)、3つ上の真面目な姉も僕と同じようにブルーハーツに熱中していたので、このムーブメントは一定の層ではなく、当時の若者のあらゆる層で広まっていたように思う。
30歳代後半の人であれば知っているであろう「夜ヒット」。
随分と歴史ある音楽番組のようだが、僕が見ていたのは芳村真理と古舘伊知郎が司会のころであった。学校の友だちの多くが見ている音楽番組であり、今で言うところのミュージックステーションのような番組だ。
あまりにブルーハーツが流行ったのでテレビ局も彼らに目をつけたんだろう。何度か彼らのライブをこの夜ヒットの中で見たように記憶している。
だが、ヒロトのあまりのぶっ飛んだライブパフォーマンスに結構周りがびびっていた(ひいて)ような記憶がある(笑)。とにかく、それだけ今まで世にあった過去のバンドとは一線を画していたのだ。