作詞・作曲はヒロトで1987年にメジャー第一弾のシングルとして発表された。当時流行っていた音楽番組「夜ヒット」でも彼らの姿、そして『リンダリンダ』の音が聴けたのは有名。
そして、その際にあまりにもヒロトのダンスが過激過ぎてテレビ的にはどうだったのかという話題は、今ではファンの間ではネタとなっているほど。
坊主が伸びたまんまんのぼさぼさ頭に細いシルエットのジーパンに長袖のロックシャツ姿のヒロト。その後ろではキース・リチャーズのようなヘアバンドをしたマーシーが淡々とギターのリフを奏でる。横にはちょっとおっさんぽい河ちゃんが笑顔でベースを弾く絵が映り、まるで3人の守護神のように大柄でモヒカン頭の梶くんが河ちゃんよりも少年っぽい笑顔でドラムを叩く。
――ブルーハーツと言われて僕がぱっとイメージするのは、バンド結成から2年後のこの名曲『リンダリンダ』が出たあたりのこの4人の姿である。
当時廃屋に住んでいたというヒロトが自身のことを“どぶねずみ”と称していたのかどうかまでは僕はわからないが、ヒロトはこの曲の中で「どぶねずみみたいに美しくなりたい」と言っている。この詞の意味はつまらない大人や畜生には俺らの良さはわからなくたっていい。わかる人、届く人にだけ俺らのメッセージが届けばいいと表現しているように僕には感じた。
そして、その思いは確実に当時の日本の若者に届いた。
その一方、『リンダリンダ』の中では「愛」という言葉も何度か登場する。
過去のパンクバンドであれば「愛」とか「美しい」といったフレーズは使われなかったように思う。
メロディーやリズムはたしかにパンクロックであるが、歌詞はデビュー当時から唯一無二のオリジナルだったことがわかる。